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くらげ|現役薬剤師。調剤薬局に勤務しながら転職情報を発信。薬剤師目線でエージェントを徹底調査しています。
転職先への入社が決まり、提出書類のなかに「身元保証書」を見つけて、戸惑った経験はありませんか。新卒のときに一度書いたきり、という方も多く、「誰に頼めばいいの?」「どう書けばいいの?」と迷いがちな書類です。
この記事では、薬剤師が転職時に求められる身元保証書について、書き方と記載項目、保証人の選び方、そして2020年の法改正で加わった大切なポイントまで、現役薬剤師の視点でわかりやすく解説します。提出前にしっかり押さえて、スムーズに入社準備を進めましょう。
この記事でわかること
- 身元保証書とは何か、転職でも必要になる理由
- 身元保証書の書き方と主な記載項目
- 2020年の法改正で必須になった「極度額」の確認ポイント
- 保証人を誰に頼むか、選び方と頼みづらいときの対処
身元保証書とは?転職でも必要になる書類
身元保証書とは、入社する本人とは別に、保証人がその人の身元を保証し、本人が会社に損害を与えた場合に連帯して賠償責任を負うことを約束する書類です。単なる緊急連絡先のように思われがちですが、実は民法と「身元保証に関する法律」という特別なルールが適用される、れっきとした契約書です。
新卒のときだけのものと思われがちですが、転職による中途入社でも提出を求められることがあります。薬剤師は患者さんの情報や医薬品を扱う責任ある仕事のため、職場によっては入社書類の一つとして用意しているところもあります。多くの場合、会社が用意した所定の様式に記入する形です。
私も転職のたびに「また身元保証書か」と少し身構えたものです。でも、ほとんどの職場では形式的なもので、過度に心配する必要はありません。大切なのは、保証人をお願いする相手に、内容をきちんと説明して気持ちよく引き受けてもらうことです。
身元保証書の書き方と記載項目
身元保証書は、多くの場合、職場から渡される所定の用紙に記入します。一から自分で作る必要はほとんどありません。本人が記入する欄と、保証人が記入する欄に分かれているのが一般的です。主な記載項目を確認しておきましょう。
| 記載項目 | 記入のポイント |
|---|---|
| 本人の氏名・住所 | 入社する本人の情報。誤字や住所の表記ゆれに注意する |
| 保証人の氏名・住所・押印 | 保証人本人が自筆で記入し、押印する。会社が指定する印の種類を確認する |
| 本人との続柄・関係 | 「父」「母」など、本人との関係を記入する |
| 極度額(賠償の上限額) | 賠償責任の上限金額。後述のとおり、記載がないと契約が無効になる重要項目 |
| 日付 | 記入した日付を書く。空欄のまま提出しないよう注意する |
保証人の欄は、必ず保証人本人が記入します。本人が代わりに書いてしまうと契約として問題になるため、用紙を渡して書いてもらいましょう。押印についても、認め印でよいのか、実印と印鑑証明が必要なのか、会社の指示を確認しておくと安心です。
遠方の親に保証人を頼む場合は、用紙の郵送に時間がかかります。入社日ぎりぎりだと間に合わないこともあるので、提出書類を受け取ったら、まず保証人をお願いする相手に早めに連絡しておくのがおすすめです。私は毎回、いちばん最初にここから手をつけていました。
2020年の法改正で変わった「極度額」の記載
身元保証書で、いま最も注意したいのが「極度額」です。極度額とは、保証人が負う賠償責任の上限金額のことです。2020年4月の民法改正により、個人が保証人になる契約では、この上限額を具体的な金額で定めることが必須になりました。
ここを必ず確認
- 上限額の記載がない身元保証書は、契約そのものが無効になる
- 「100万円」など、具体的な金額で書かれているかを確認する
- 極度額の欄が空欄になっていたら、職場に確認する
この上限額は、本来は会社側が様式にあらかじめ記載しているのが一般的です。保証人が自分で決めて書くものではありません。もし渡された用紙に上限額の記載がなく、空欄のままになっている場合は、改正後の法律に対応していない可能性があります。その際は、念のため職場の担当者に確認しておくと安心です。保証人にとっても、上限が決まっていることは大きな安心材料になります。
保証人は誰に頼む?選び方の注意
保証人は、通常1名から2名を求められます。だれでもよいわけではなく、独立して生計を営む成人であることが基本です。多くの場合、親や兄弟、親族にお願いするのが一般的です。本人と同居している家族や、収入のない人は保証人として認められないこともあります。
スムーズに頼むコツ
- 用紙を渡す前に、何のための書類かをきちんと説明する
- 上限額が決まっていることを伝え、安心して引き受けてもらう
- 遠方の場合は郵送の時間を見込んで、早めに依頼する
頼める親族がいない、親が高齢で保証人を立てにくい、といった事情がある方もいるでしょう。その場合は、まず職場の担当者に正直に相談してみてください。保証人を1名でよいとしてくれたり、別の書類で代えてくれたり、保証会社の利用を案内してくれたりと、柔軟に対応してもらえることがあります。一人で抱え込まず、早めに相談するのが解決の近道です。
保証人を頼むのは、気を使う場面です。でも、内容をていねいに説明すれば、たいていは快く引き受けてくれます。「上限額が決まっているから、無制限に責任を負うわけではない」と伝えると、相手も安心してくれます。お願いするときは、感謝の気持ちも一緒に伝えましょう。
よくある質問
まとめ
転職時の身元保証書について、書き方のポイントを整理しました。最後におさらいしましょう。
- 身元保証書は、保証人が本人の身元と賠償責任を保証する契約書。中途入社でも求められることがある
- 多くは会社所定の様式に記入する。保証人の欄は必ず保証人本人が記入する
- 2020年の法改正で、賠償の上限額(極度額)の記載が必須に。空欄なら職場に確認する
- 保証人は独立生計の親族が一般的。頼めない事情があれば、早めに職場へ相談する
身元保証書は、ポイントさえ押さえれば難しい書類ではありません。提出を求められたら、まず保証人をお願いする相手に早めに連絡し、余裕を持って準備を進めましょう。気持ちよく新しい職場をスタートできるよう、応援しています。あなたの転職がよい形で実りますように。
※本記事の情報は2026年6月時点のものです。法令の改正や運用の変更により内容が変わる可能性があります。提出書類の様式や保証人の要件は職場によって異なるため、詳細は転職先にご確認ください。

