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剤師の年収の中央値はいくら?平均との違いと自分の位置づけ方を解説

薬剤師 年収 中央値

この記事を書いた人

くらげ|現役薬剤師。調剤薬局に勤務しながら転職情報を発信。薬剤師目線でエージェントを徹底調査しています。

「薬剤師の平均年収は約600万円」と聞いて、「自分はそんなにもらっていないけど…」と感じたことはありませんか。じつはその違和感は、的を射ています。

平均年収は一部の高年収層に引き上げられるため、多くの薬剤師の実感に近いのは「平均値」より「中央値」です。中央値を知ることで、自分の年収が薬剤師全体のどのあたりに位置するのかを、より現実的に把握できます。

この記事では、薬剤師の年収の中央値(公式データベース)、平均値との違い、なぜ薬剤師は平均が高く出るのか、そして自分の年収を中央値で位置づける方法まで、現役薬剤師の視点で解説します。

この記事でわかること

  • 薬剤師の年収の中央値(最新の公式データ)
  • 中央値と平均値の違いと、中央値が実態に近い理由
  • なぜ薬剤師は「平均>中央値」になるのか
  • 自分の年収を中央値で位置づける方法
  • 中央値の数字が出典によって違う理由
目次

薬剤師の年収の中央値はいくら?

厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」の「所定内給与額(中位数)」をもとに算出すると、薬剤師全体の年収の中央値は約547万円です(残業手当などは含まない)。同じ調査の平均年収(約599万円)と並べると、次のようになります。

区分 中央値 平均値(参考)
薬剤師全体 約547万円 約599万円
男性 約584万円 約651万円
女性 男性より低い傾向 約556万円

注目したいのは、どの区分でも中央値が平均値を下回っている点です。薬剤師全体では、中央値(約547万円)は平均値(約599万円)より約52万円低くなっています。この差にこそ、薬剤師の年収のリアルが表れています。

💬 くらげのひとこと

この中央値は残業代を含まない「所定内給与」ベースなので、実際に残業をしている人は、もう少し上の水準になります。「自分は中央値より少し下かも」と感じても、残業代まで含めれば中央値前後、というケースは多いです。

そもそも中央値とは?平均値との違い

中央値とは、データを小さい順(または大きい順)に並べたとき、ちょうど真ん中に位置する値のことです。一方、平均値は、すべての値を合計して人数で割ったものです。

この二つは、データの分布が偏っているときに大きく差が出ます。たとえば、ごく一部に飛び抜けて年収の高い人がいると、その値に引っ張られて平均値は実態より高く出ます。中央値はこうした極端な値の影響を受けにくいため、「真ん中の人の年収」をより正確に表します。

かんたんな例:5人の年収が「400・450・500・550・2,000万円」のとき、平均は780万円ですが、中央値は真ん中の500万円。多くの人の実感に近いのは中央値のほうだとわかります。

つまり、自分の年収が「世間並みかどうか」を知りたいときは、平均値より中央値と比べるほうが、現実的な位置づけができるということです。

なぜ薬剤師は「平均>中央値」になるのか

薬剤師の平均年収が中央値より高くなるのは、一部の高年収層が平均を押し上げているからです。具体的には、次のような層が該当します。

  • 管理薬剤師・薬局長・エリアマネージャー:管理薬剤師の平均年収は約734万円と、一般薬剤師(約486万円)を大きく上回ります。
  • 製薬企業の薬剤師:とくにMRや専門職は高水準で、インセンティブで上振れすることも。
  • 薬局を経営する薬剤師:開業・経営側に回ると、収入が大きくなるケースがあります。

こうした高年収層が全体の平均を引き上げる一方、人数として多いのは一般薬剤師です。そのため、「真ん中」を表す中央値は平均より低くなり、多くの薬剤師の実感に近づくのです。平均に届かないからといって、それが「平均以下=水準が低い」という意味ではありません。

💬 くらげのひとこと

逆にいえば、中央値と平均値の差(約52万円)は「役職や働き方しだいで届きうる伸びしろ」とも読めます。管理薬剤師や条件のよい職場を目指せば、平均ゾーンへ近づける可能性がある、ということです。

自分の年収を中央値で「位置づける」方法

中央値は、自分の年収を客観的にチェックするときの基準になります。次の考え方で位置づけてみましょう。

年収ゾーン 位置づけの目安
中央値(約547万円)前後 薬剤師全体のちょうど真ん中。ボリュームゾーン。
中央値より明らかに上 役職や好条件の職場など、上位ゾーンにいる可能性が高い。
中央値より明らかに下 若手・パート・低水準の職場など。改善の余地があるかも。

薬剤師の年収はおおむね300万円台から760万円程度まで分布し、ボリュームが多いのは中央値を含む500万円前後のゾーンとされています。自分がどのあたりにいるかを把握すると、「このまま続けるか」「転職で改善を狙うか」を冷静に判断しやすくなります。

位置づけるときの注意

中央値はあくまで全体の真ん中であり、年齢・職場・働き方を無視した数字です。20代の人が「中央値より低い」のは当然ですし、パート勤務なら総額は下がります。比較するときは、同年代・同じ働き方の水準とあわせて見ることが大切です。

中央値の数字が出典で違うのはなぜ?

調べると、薬剤師の年収中央値が「547万円」「525万円」など、サイトによって違う数字で出てくることがあります。これは情報が間違っているのではなく、算出のもとにしたデータや条件が異なるためです。主な理由は次の3つです。

① データの出典が違う

厚生労働省の公的統計(賃金構造基本統計調査)をもとにした数字と、転職・求人サイトが自社の登録データをもとに算出した数字とでは、対象者の層が異なるため値が変わります。

② 残業代を含むかどうか

この記事の約547万円は「所定内給与」ベースで、残業代を含みません。残業代まで含めて算出すると、中央値はもう少し高くなります。どちらの基準かで数十万円の差が出ることがあります。

③ 調査年が違う

賃金水準は年ごとに変動します。近年は薬剤師の年収も緩やかな上昇傾向にあるため、参照している調査年が違えば数字も変わります。中央値を見るときは、「いつの・どのデータか」「残業込みか」まで確認すると、数字を正しく読み解けます。

よくある質問

薬剤師の年収は中央値と平均値どちらを参考にすべきですか?

自分の年収が「世間並みかどうか」を知りたい場合は、中央値のほうが実態に近く参考になります。平均値は一部の高年収層に引き上げられるため、多くの薬剤師の感覚とはズレやすいからです。両方を見て、その差の意味(伸びしろ)まで捉えるのが理想です。

中央値より自分の年収が低いと問題ですか?

必ずしも問題ではありません。中央値は年齢や働き方を問わない全体の真ん中なので、若手やパート勤務なら下回って当然です。ただし、同年代・同じ働き方の水準と比べても明らかに低い場合は、職場の見直しや転職で改善できる余地があるかもしれません。

男女で年収の中央値に差があるのはなぜですか?

勤続年数や管理職に就く割合の違い、ライフイベントに合わせて時短・パート勤務を選ぶ人が女性に多いことなどが影響しています。ただし、常勤で長く役職を担った場合は男女差は小さくなる傾向があり、薬剤師は他職種と比べて男女の格差が小さい職業とされています。

中央値を平均ゾーンに近づけるにはどうすればいいですか?

平均を押し上げているのは管理薬剤師や製薬企業などの高年収層です。管理薬剤師・薬局長などの役職を目指す、年収水準の高い職場へ移る、専門資格を取得する、といった方法で平均ゾーンへ近づける可能性があります。まずは今の年収が同年代の中でどの位置かを把握することが第一歩です。

まとめ

  • 薬剤師全体の年収中央値は約547万円(令和6年・所定内給与中位数ベース、残業含まず)
  • 男性の中央値は約584万円、女性はそれより低い傾向
  • 中央値は平均値(約599万円)より約52万円低く、実感に近い指標
  • 平均が高いのは管理薬剤師(約734万円)など高年収層が押し上げているため
  • 自分の年収は、同年代・同じ働き方の水準とあわせて中央値で位置づける
  • 中央値の数字は出典・残業の有無・調査年で変わるので確認が必要

薬剤師の年収は、平均値だけを見ると実態より高く感じられます。中央値という「真ん中の数字」を基準にすれば、自分の年収を冷静に位置づけられ、これからのキャリアや転職を考えるうえでの確かな手がかりになります。平均との差は、裏を返せば伸びしろ。まずは自分の現在地を知ることから始めてみてください。

※本記事の情報は2026年6月時点のものです。中央値は厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」の所定内給与額(中位数)をもとに算出した値(残業手当等を含まない)を参考にしています。数値は出典・算出方法・調査年により異なります。

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