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くらげ|現役薬剤師。調剤薬局に勤務しながら転職情報を発信。薬剤師目線でエージェントを徹底調査しています。
「薬剤師の夜勤手当って、1回いくらもらえるの?」「夜勤を頑張れば年収は上がる?」——とくに病院薬剤師や24時間対応の職場を検討している方にとって、夜勤手当の相場は気になるポイントですよね。
じつは「夜勤手当」とひとくちに言っても、「当直手当」と「夜勤の深夜割増」は別物です。ここを混同すると、求人の条件を読み違えてしまうことがあります。
この記事では、薬剤師の夜勤手当・当直手当の相場、当直と夜勤の違い、職場別の事情、「夜勤手当がない病院」がある理由、そして夜勤で年収がどのくらい変わるのかまで、現役薬剤師の視点で解説します。
この記事でわかること
- 薬剤師の夜勤手当・当直手当の相場
- 「当直手当」と「夜勤の深夜割増」の違い
- 職場別の夜勤・当直の事情
- 「夜勤手当がない病院」がある理由と確認ポイント
- 夜勤で年収はどのくらい増えるのか
薬剤師の夜勤手当の相場はいくら?
病院薬剤師の当直に対して支払われる当直手当の相場は、1回あたり5,000〜10,000円程度(平均で7,500円ほど)が一つの目安です。ただし、金額は病院や勤務形態によって大きく異なります。
一方、日中と同じ業務を夜間に行う「夜勤」では、労働基準法に基づく深夜割増(22時〜翌5時は25%増)が適用されます。正社員の場合、月給を時給換算した額の1.25倍が夜勤時間帯の時給になるのが一般的です。パートや派遣で夜勤に入る場合は、時給3,000〜4,000円、日給で30,000円以上になることもあります。
「夜勤手当」と検索する人の多くは、当直手当と深夜割増のどちらかを指していることが多いです。まずはこの2つが別物だと知っておくと、求人を見るときに混乱しなくなります。
「当直手当」と「夜勤の深夜割増」は別物
薬剤師の夜間勤務には、大きく分けて「当直」と「夜勤」の2種類があります。混同されがちですが、業務内容も手当の考え方も異なります。
| 区分 | 当直 | 夜勤 |
|---|---|---|
| 業務内容 | 夜間の緊急対応に備えた待機が中心 | 日中と同じ調剤・服薬指導・疑義照会など |
| 手当の考え方 | 1回いくらの「当直手当」(5,000〜10,000円程度) | 深夜割増(25%増)が時間に応じて加算 |
| 負担感 | 待機中心だが拘束時間が長い | 通常業務のため負担が大きく、1人対応も多い |
当直は「待機」が建前のため、1回いくらの当直手当として比較的低めに設定されがちです。一方の夜勤は、実際に通常業務をこなすため深夜割増の対象になります。同じ「夜の勤務」でも、どちらの扱いかで報酬の仕組みが変わる点を押さえておきましょう。
「当直」と名前がついていても、実際には夜通し調剤に追われる“名ばかり当直”になっている職場もあります。その場合は本来、夜勤として深夜割増の対象になり得ます。実態と扱いが合っているかは要チェックです。
【職場別】薬剤師の夜勤・当直事情
夜間勤務の有無や形態は、職場タイプによって異なります。
| 職場タイプ | 夜間勤務の事情 |
|---|---|
| 病院 | 当直がある職場が多い。当直手当は1回5,000〜10,000円程度。夜勤として深夜割増がつく場合も。 |
| 調剤薬局 | 24時間対応の薬局では夜勤が発生。夜勤手当・深夜割増が支給される傾向。 |
| ドラッグストア | 24時間営業店で深夜勤務が発生。深夜割増が加算される。 |
| 製薬企業 | 基本的に夜勤・当直はなく、日勤中心の働き方。 |
かつて薬剤師の夜勤は珍しいものでしたが、24時間対応の薬局やドラッグストアの増加により、夜間勤務の機会は以前より増えています。夜勤を避けたい人も、率先して入りたい人も、職場ごとの事情を事前に確認しておくことが大切です。
「夜勤なし」を希望するなら製薬企業や日勤のみの調剤薬局、収入アップのために夜勤を活かしたいなら24時間対応の職場、と方向性で選べます。生活リズムへの影響は大きいので、優先順位を決めて選ぶのがおすすめです。
「夜勤手当がない病院」がある理由
病院薬剤師の求人を見ると、当直があるのに「夜勤手当(当直手当)」の記載がない職場があります。これは手当を出し渋っているとは限らず、深夜割増賃金を支払っているため、別途の当直手当を設けていないという考え方によるものです。
逆に、深夜割増に加えて当直手当も出す病院もあります。どちらの設計かによって、同じ当直回数でも受け取る金額が変わります。そのため、転職や就職で夜間勤務のある職場を検討するときは、次の点を確認しておきましょう。
夜間勤務の求人で確認したいこと
- 当直手当はあるか、1回いくらか
- 深夜割増は別途支払われるか
- 当直・夜勤の頻度(月何回か)
- 当直時の実際の業務量(待機中心か、通常業務に近いか)
夜勤で年収はどのくらい増える?
夜勤・当直に入ると収入は増えますが、その効果は意外と限定的なこともあります。当直手当を例に試算してみましょう。
当直手当の試算(1回7,500円の場合)
月4回 × 7,500円 = 月30,000円
→ 年間で約36万円の上乗せ(深夜割増がつく場合はさらに加算)
月数回の当直で年間数十万円の上乗せになる計算です。ただし、手当は課税対象のため、手取りで見ると額面どおりには増えません。また、当直や夜勤は生活リズムが乱れやすく、1人対応による疲労やミスのリスクもあります。
とくに病院薬剤師は日勤の給与水準がもともと控えめなため、「夜勤を頑張っても思ったほど年収は増えない」「負担に見合わない」と感じる人もいます。収入だけでなく、生活への影響や働き方の希望とあわせて判断することが大切です。
夜勤手当は「収入が増える」という魅力がある一方、体への負担も無視できません。数字の上乗せだけでなく、自分が無理なく続けられるかどうかも含めて考えると、後悔の少ない選択になります。
よくある質問
まとめ
- 病院薬剤師の当直手当の相場は1回5,000〜10,000円程度(平均7,500円ほど)
- 「当直手当」と「夜勤の深夜割増(25%増)」は別物
- 病院は当直、24時間の薬局・ドラッグストアは夜勤・深夜割増が中心
- 深夜割増を払っているため当直手当がない病院もある
- 当直月4回で年間約36万円程度の上乗せが目安(手当は課税対象)
- 収入だけでなく、生活への負担とあわせて判断することが大切
薬剤師の夜勤手当は、「当直手当」と「深夜割増」の違いを理解することで、求人の条件を正しく読み解けるようになります。収入アップの手段になる一方で負担も大きいため、金額と働き方の希望を天秤にかけて、自分に合った選択をしていきましょう。
※本記事の情報は2026年6月時点のものです。手当の相場は各種調査・求人情報等を参考にした目安であり、実際の金額・支給条件は病院・企業・勤務形態により異なります。賃金の適正性に関する個別のご相談は労働基準監督署や専門家にお問い合わせください。

