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くらげ|現役薬剤師。調剤薬局に勤務しながら転職情報を発信。複数回の転職で職務経歴書を作成した経験から、採用担当者の視点を踏まえた書き方を解説します。
「職務経歴書って何を書けばいいの?」「履歴書と何が違うの?」
職務経歴書は、採用担当者が「この人と面接したい」と思うかどうかを判断する最重要書類です。薬剤師の転職では処方箋枚数・応需科目・担当業務などの数字と具体性が評価のカギになります。
この記事では、職務経歴書の基本構成・調剤薬局・病院・DS別の書き分けポイント・採用担当者が見ているポイント・NG例・職場別のコピペできる例文まで、現役薬剤師がスッキリまとめました。
📌 この記事でわかること
- 職務経歴書と履歴書の違い・いつ必要か
- 職務経歴書の基本構成と各項目の書き方
- 調剤薬局・病院・ドラッグストア別の書き分けポイントと記載例
- 採用担当者が最初に見る3つのポイント
- やってはいけないNG例5つ
- ブランク・転職回数が多い場合の書き方
- 職務要約・自己PRのコピペできる例文(職場別・分類済み)
職務経歴書と履歴書の違い・いつ必要か
| 比較項目 | 履歴書 | 職務経歴書 |
|---|---|---|
| 目的 | 「どういう人物か」の基本情報を伝える | 「実務能力・スキル・経験」を詳細にアピールする |
| 書式 | JIS規格など決まった書式あり | 書式は自由(A4・2枚が理想。3枚超えは読む気が失せるという声も) |
| 記載内容 | 学歴・職歴・資格・写真など | 職務要約・職歴詳細・スキル・自己PR |
| 薬剤師転職での必要性 | ほぼすべての応募で必須 | 病院・製薬・CRO/SMOでは必須。最近は調剤薬局・DSでも求められるケースが増加(マイナビ薬剤師) |
職務経歴書は書式が自由なだけに、「何を・どの順番で・どのくらいの分量で書くか」によって印象が大きく変わります。採用担当者は多くの書類を短時間で確認するため、読みやすさと具体性が最重要です。
調剤薬局への転職でも「職務経歴書は不要」という時代は終わりつつあります。特に大手チェーン薬局・在宅強化型薬局・病院は職務経歴書を重視しています。「履歴書だけ送って書類選考が通らない」という場合は、職務経歴書の添付を検討してみてください。
職務経歴書の基本構成と各項目の書き方
薬剤師の職務経歴書はA4用紙2枚が理想です(Re:WORK「職務経歴書は何枚が正解か」)。以下の順番で構成するのが一般的です。
① ヘッダー(日付・氏名)
右上に「作成日(提出する日付)」と「氏名」を記載します。「書いた日」ではなく「提出する日」が正しい日付です。
② 職務要約(3〜5行)
全職歴のハイライトを3〜5行でまとめます。採用担当者が最初に読む箇所で、「どの職場タイプで・何年間・どのような経験を積んできたか」を端的に伝えます。
③ 職務経歴(メインセクション)
各職場の経歴を時系列(古い順または新しい順どちらでも可)で記載します。
| 記載項目 | 書き方のポイント |
|---|---|
| 在籍期間 | ○○年○月〜○○年○月(○年○ヶ月)の形式で記載 |
| 職場名・職場タイプ | 正式名称で記載。「○○薬局(調剤薬局・チェーン系)」のように補足を入れると伝わりやすい |
| 職場の規模感 | 薬剤師数・処方箋枚数(調剤薬局)・病床数(病院)など。数字で規模感を伝える |
| 担当業務 | 調剤・監査・服薬指導・薬歴記載・在宅対応・DI業務など。箇条書きで見やすく記載する |
| 役職・特記事項 | 管理薬剤師・店長・新人教育担当・業務改善への関与など。役職経験は積極的にアピール |
④ 保有資格・スキル
薬剤師免許は必ず記載。認定薬剤師・専門薬剤師・管理薬剤師の経験があれば記載します。使用したレセコンの種類(YAKUJI・Doなど)も具体的に書くと評価が上がります。
⑤ 自己PR(必須)
「これまでのスキルや経験」「応募先で貢献できること」「入社後に挑戦したいこと」の3点を200〜300字でまとめます(薬キャリAGENT)。
職務経歴書はA4・2枚にまとめるのが理想です。Re:WORKの調査では「3枚を超えた職務経歴書を受け取った採用担当者のほとんどが『読む気が失せる』と感じる」という現場の声が紹介されています。「在籍期間が長い職場」「直近の職場」を厚めに書き、古い職場は簡潔にまとめましょう。
【職場タイプ別】書くべき情報・差別化ポイントと記載例
採用担当者は「応募者がどの職場で・どんな業務を・どのくらいの規模で経験してきたか」を読み取ります。職場タイプによって強調すべき情報が異なります。
① 調剤薬局から転職する場合
| 🔴 必ず記載する情報 | 1日の処方箋枚数(数字で)・応需科目・薬剤師数・在宅業務の有無と月件数 |
| 🟢 アピールになる情報 | 管理薬剤師の経験・新人薬剤師への教育担当・電子薬歴システムの種類・認定薬剤師の種類・在宅対応の件数 |
| 📝 書き方のコツ | 「門前○○科の処方箋を1日○枚処理」「在宅業務○件/月担当」など具体的な数字を入れる |
調剤薬局の職務経歴 記載例
○○薬局 ○○店(調剤薬局・門前型)|20xx年○月〜20xx年○月(○年)
薬剤師数3名・処方箋受付1日平均80枚
応需科目:内科・整形外科・小児科
主な業務:調剤・監査・服薬指導・薬歴記載・在宅業務(月8件担当)
特記事項:20xx年より管理薬剤師として店舗運営・新人薬剤師1名の指導を担当
② 病院薬剤師から転職する場合
| 🔴 必ず記載する情報 | 病院の規模(病床数)・担当診療科・担当業務の範囲(調剤・病棟・DI・抗がん剤など) |
| 🟢 アピールになる情報 | TDM・注射薬混合調製(抗がん剤・IVH)・チーム医療への参加(NST・緩和ケアなど)・専門・認定薬剤師の資格・学会発表の経験 |
| 📝 書き方のコツ | 「○○科病棟担当(担当ベッド数○床)」「抗がん剤混合調製○件/月」「チーム医療(NST)に週○回参加」など規模を数字で入れる |
病院薬剤師の職務経歴 記載例
○○病院(急性期病院・病床数500床)|20xx年○月〜現在
薬剤部薬剤師数20名
主な担当:外来調剤・内科・整形外科病棟担当(担当ベッド40床)・注射薬調製・TDM管理
チーム医療:NSTチームへ週1回参加・がん化学療法の副作用管理
特記事項:20xx年 がん専門薬剤師取得・薬学会にて口頭発表2回
③ ドラッグストア薬剤師から転職する場合
| 🔴 必ず記載する情報 | 調剤併設か否か・処方箋枚数(併設の場合)・OTC販売・健康相談の業務割合 |
| 🟢 アピールになる情報 | 管理薬剤師・店長経験・スタッフマネジメント(人数)・OTC相談の件数・登録販売者資格取得・売上管理への関与 |
| 📝 書き方のコツ | 「OTC医薬品の健康相談を月○件対応」「スタッフ○名のマネジメント」など調剤以外の業務も数字で表現する |
ドラッグストアの職務経歴 記載例
○○ドラッグ ○○店(調剤併設ドラッグストア)|20xx年○月〜20xx年○月(○年)
スタッフ数10名(薬剤師2名・登録販売者3名・一般従業員5名)
主な業務:調剤業務(処方箋受付1日平均30枚)・OTC医薬品の健康相談(月50件程度)
薬剤師業務とOTC販売業務を並行して担当
特記事項:20xx年より管理薬剤師・店舗スタッフのシフト管理・発注業務も担当
どの職場タイプでも共通しているのは「数字を入れること」です。「多数の処方箋を処理した」より「1日80枚の処方箋を処理した」の方が、採用担当者に規模感が伝わります。自分では「当たり前」と思っている業務内容も、他職場の薬剤師には未経験のことがあります。遠慮せず数字で表現してください。
採用担当者が最初に見る3つのポイント
採用担当者が応募書類に目を通す時間は数十秒〜長くても1〜2分程度といわれています(Re:WORK・マスメディアン等の転職情報サイト)。短時間で「面接したい」と思わせるために、以下の3つのポイントを押さえておきましょう。
| 順番 | 確認ポイント | 採用担当者が見ていること |
|---|---|---|
| 1 | 職務要約(冒頭3〜5行) | 「この人は何年・どの職場で・どんな経験をしてきたか」が一目でわかるか |
| 2 | 職歴の具体性・数字 | 処方箋枚数・担当科目・病床数・在宅件数など「どのくらいの規模・難易度の業務をこなしてきたか」を数字で確認する |
| 3 | 自己PR・志望動機の一致度 | 「なぜうちに来たいのか」「うちで何ができるか」が自己PRに書かれているか。職歴と自己PRの内容に矛盾がないか |
「読んでもらうための工夫」として、①各職場の冒頭に1行の見出し(薬局名・規模感)を入れる ②担当業務は箇条書きにする ③A4全体を文字で埋め尽くさず適度な余白を作る、の3点だけで読みやすさが大幅に向上します。
やってはいけないNG例5つ
| NGパターン | なぜNGか・改善策 |
|---|---|
| ❌ 職歴の羅列だけで業務内容がない | 「○○薬局 勤務(2019年〜2022年)」だけでは何も伝わらない。担当業務・処方箋枚数・応需科目を必ず記載する |
| ❌ 数字が一切ない | 「多数の処方箋を担当」「患者さんに対応してきた」など抽象的な表現のみ。「1日○枚」「○件/月」「○名の指導」など具体的な数字を入れる |
| ❌ 自己PRが「真面目」「コミュニケーション力がある」だけ | これらは全応募者が書く抽象的な表現。「○○の経験から身につけたコミュニケーション力を、在宅業務での多職種連携に活かせます」のように具体的な根拠と応募先への貢献を結びつける |
| ❌ 退職理由がネガティブ | 「人間関係が悪かった」「残業が多かった」は印象が悪い。「キャリアアップのため」「在宅業務に注力するため」などポジティブな表現に変換する |
| ❌ 文字が小さすぎて読みにくい | 文字サイズは本文10.5〜11ポイントが標準(マイナビ転職エージェント・en-gage等の複数ソースで確認)。余白・箇条書きで視認性を確保する。10ポイント以下は読みにくさで印象が下がる |
一番多いNGは「数字が一切ない」です。薬剤師の業務は数字で表しやすい職種です。処方箋枚数・在宅件数・担当患者数・病床数・スタッフ数など、思い当たる数字はすべて入れてください。数字があるだけで職務経歴書の説得力が格段に上がります。
ブランク・転職回数が多い場合の書き方
ブランク(空白期間)がある場合
| ブランクの理由 | 職務経歴書での書き方例 |
|---|---|
| 育児・産休・育休 | 「20xx年○月〜20xx年○月 育児のため休職・退職。現在は復職可能な状態にあります。」 |
| 体調不良・療養 | 「20xx年○月〜20xx年○月 体調管理のため休職。現在は回復し、フルタイムでの勤務が可能です。」 |
| 転職活動中・スキルアップ | 「20xx年○月〜現在 転職活動中。この期間に研修認定薬剤師の単位取得・在宅業務の研修受講を実施。」 |
| 介護 | 「20xx年○月〜20xx年○月 家族の介護のため退職。現在は状況が落ち着き、フルタイムでの就業が可能です。」 |
転職回数が多い場合
- 職務要約で「キャリアのストーリー」を作る:「調剤薬局での基礎を積んだ後、在宅業務に特化した薬局で専門性を高め、現在は地域包括ケアに貢献できる薬剤師を目指しています」のように一貫性を示す
- 各職場の退職理由をポジティブに書く:「より専門的な在宅業務に携わるため転職」「管理薬剤師としてのキャリアアップのため転職」など
- 短期間で退職した職場は簡潔に:1年未満の在籍は詳細を省き「当初の募集内容との相違により退職」などと一行で説明する。隠すと職歴詐称のリスクがある
転職回数が多いことは隠せません。だからこそ「なぜ転職を重ねてきたか」の一貫したストーリーを職務要約で先に示してしまうのが最善策です。キャリアアップを積み上げてきた文脈で伝えれば、多くの採用担当者は納得します。
職務要約・自己PRのコピペできる例文
以下の例文をベースに、数字(○○)を自分の実績に置き換えて使用してください。職務要約(冒頭3〜5行)と自己PR(200〜300字)は役割が異なるため、両方準備することをおすすめします。
【職務要約の例文】冒頭3〜5行・全職歴のハイライト
▼ 調剤薬局→調剤薬局への転職
調剤薬局にて○年間、薬剤師として従事しております。門前型・面分業型の薬局での調剤・服薬指導・薬歴記載の基礎業務に加え、在宅業務を月○件担当し、多職種連携の経験を積んでまいりました。○年より管理薬剤師として店舗運営・新人指導も担当しています。
▼ 調剤薬局→病院への転職
調剤薬局にて○年間、内科・整形外科・小児科の門前処方箋を中心に調剤・服薬指導業務に従事しました。1日○枚規模の処方箋処理の中で正確性とスピードを身につけ、疑義照会による投薬エラー防止を経験しています。今後は病棟業務やチーム医療を通じてより高度な薬物療法の専門知識を深めたいと考えています。
▼ ドラッグストア→調剤薬局への転職
調剤併設ドラッグストアにて○年間、調剤業務(1日○枚)とOTC医薬品の健康相談(月○件)を並行して担当しました。管理薬剤師としてスタッフ○名のマネジメントも経験しています。今後は調剤・服薬指導に特化した環境でさらなる専門性を高めたいと考え、応募いたします。
【自己PRの例文】200〜300字・応募先への貢献を明記
▼ 病院→調剤薬局への転職(自己PR)
病院薬剤師として○年間、外来調剤から病棟業務・チーム医療まで幅広い経験を積みました。特に、がん化学療法の副作用管理・TDM・NST参加を通じて培った薬物療法の専門知識を、貴薬局の患者さんへの服薬指導や在宅業務に活かせると考えています。病院での多職種連携の経験は、地域の医師・看護師・ケアマネジャーとの連携が必要な在宅業務において即戦力になれると自負しております。
▼ ブランクあり・育児からの復職(自己PR)
調剤薬局にて○年間薬剤師として勤務し、育児のため○年間休職いたしました。休職中も研修認定薬剤師の単位取得・薬学系eラーニングの受講を継続し、薬剤師としてのスキル維持に努めてまいりました。現在は育児環境が整い、フルタイムでの勤務が可能です。ブランク前の経験を活かしながら、即戦力として貢献できるよう全力で取り組む所存です。
自己PRは「応募先の求人内容を読んでから書く」のが鉄則です。「在宅業務を強化している薬局」なら在宅経験を、「教育体制が充実している病院」なら指導・教育経験を前面に出す。同じ経歴でも、どの強みを「最初に」持ってくるかで印象が変わります。エージェントに相談すると応募先に合わせた添削をしてもらえます。
よくある質問
まとめ
この記事のポイントを整理します。
- 職務経歴書はA4・2枚が理想(Re:WORK)。採用担当者が読む時間は数十秒〜1〜2分程度と短いため、読みやすさ・具体性が最優先
- どの職場タイプでも「数字を入れること」が最重要。処方箋枚数・在宅件数・病床数・スタッフ数など具体的な数字で規模感を伝える
- 文字サイズは本文10.5〜11ポイントが標準(マイナビ転職エージェント・en-gage等)。箇条書きと余白で視認性を確保する
- 採用担当者が最初に見るのは「職務要約→職歴の数字→自己PRの応募先への一致度」の順番
- 最大のNGは「数字が一切ない」「自己PRが抽象的」「職歴の羅列だけで業務内容がない」の3つ
- 一人で書くのが不安な場合は薬剤師専門エージェントの無料添削を活用する(マイナビ薬剤師・薬キャリAGENT等)
職務経歴書は「過去の経歴の記録」ではなく、「自分を採用してもらうためのプレゼン資料」です。この記事の例文と注意点を参考に、採用担当者に「面接したい」と思ってもらえる職務経歴書を作成してください。
※本記事の情報は2026年5月時点のものです。採用担当者が書類を読む時間の目安(数十秒〜1〜2分程度)はRe:WORK・マスメディアン等複数の転職情報サイトを参照しています(情報源によって異なります)。文字サイズ推奨(10.5〜11ポイント)はマイナビ転職エージェント・en-gage等複数ソースで確認しています。職務経歴書の枚数目安(2枚が理想)はRe:WORKに基づきます。採用基準は各事業所によって異なります。詳細は各転職エージェントにご相談ください。

