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くらげ|現役薬剤師。調剤薬局に勤務しながら転職情報を発信。薬剤師目線でエージェントを徹底調査しています。
「転職してすぐに産休・育休って取れるの?」「育休明けに転職するのはアリ?」——ライフイベントとキャリアが重なる女性薬剤師にとって、産休・育休と転職のタイミングは大きな悩みどころです。
結論から言うと、産休は入社直後でも取得できますが、育休は職場の規定によって取れないことがあります。さらに育休給付金には受給の条件もあるため、転職のタイミング次第で損をすることも。この記事では、産休・育休の基本ルール(2025年の新制度を含む)から、転職との関係・ベストなタイミングまで、薬剤師目線でまとめました。
📌 この記事でわかること
- 薬剤師の産休・育休の基本ルールと2025年の新制度
- 産休・育休給付金はいくらもらえるか
- 転職後すぐに産休・育休は取れるのか(重要な注意点)
- 産休・育休を見据えた転職のベストなタイミングと職場選び
薬剤師の産休・育休|まず基本を押さえる
産休と育休は、別々の制度です。まず違いを整理しておきましょう。
| 制度 | 期間 | 対象 |
|---|---|---|
| 産休(産前産後休業) | 産前6週間+産後8週間 | パート含むすべての女性 |
| 育休(育児休業) | 原則子が1歳まで(最長2歳まで延長可) | 一定の要件を満たす労働者 |
産休は労働基準法に基づく制度で、雇用形態を問わず、入社直後であってもすべての女性が取得できます。一方、育休は育児・介護休業法に基づく制度で、子が1歳になるまで(保育所等に入れない場合は最長2歳まで)取得でき、2回まで分割取得も可能です。育休の申出は、原則として開始予定日の1ヶ月前までに行います。
「産休」と「育休」を一緒くたに考えがちですが、対象も根拠となる法律も別物。特に転職を考えるときは、この違いが大きく効いてきます。まずは「産休は誰でも、育休は条件あり」と覚えておきましょう。
産休・育休はいくらもらえる?2025年の新制度も
休業中の収入を支える主な給付は次のとおりです。
- 出産手当金(産休中):健康保険から、おおむね給与の3分の2相当が支給
- 育児休業給付金(育休中):休業開始から180日までは休業前賃金の67%、181日目以降は50%
- 出産育児一時金:出産時に子ども1人につき一定額が支給
さらに、育休中は社会保険料が免除され、育児休業給付は非課税。そのため、額面の給付率以上に手取りベースでの目減りは小さくなります。
2025年4月に始まった新しい給付
- 出生後休業支援給付金:子の出生直後の一定期間に、両親がそれぞれ原則14日以上の育休を取得すると、育児休業給付に上乗せされる制度。社会保険料免除・非課税とあわせると、条件を満たせば手取り10割相当になります(最大28日分)
- 育児時短就業給付金:2歳未満の子を持ち時短勤務する人に、時短就業中の賃金額の10%を支給
2025年の改正で、育休中の経済的な不安はかなり軽くなりました。特に出生後休業支援給付は、夫婦そろって育休を取ると手取りが減りにくい設計。パートナーと一緒に取得を検討する価値があります。
転職後すぐに産休・育休は取れる?
ここが転職を考える薬剤師にとって最も重要なポイントです。産休・育休・給付金で扱いが異なるため、分けて整理します。
| 項目 | 入社直後の扱い |
|---|---|
| 産休 | 入社直後でも取得できる |
| 育休 | 労使協定で「入社1年未満は対象外」とされていると取れないことがある |
| 育休給付金 | 受給要件(後述)を満たさないと支給されないことがある |
育休は、無期雇用(正社員)なら本来は入社1年未満でも取得できます。ただし、会社が労使協定で「入社1年未満の従業員を育休の対象外とする」と定めている場合は、その間は取得できません。実務上、この協定を結んでいる職場は少なくありません。
また育児休業給付金には、「育休開始前2年間に、賃金支払基礎日数が11日以上ある月が12ヶ月以上」という受給要件があります。転職して間もないと、この月数を満たせず給付金が受け取れないことがあるため要注意です(離職期間が空いていなければ前職分を通算できる場合もあります)。
「産休は取れても、育休と給付金は転職タイミング次第」というのが落とし穴。妊娠の予定がある時期に転職するなら、応募先に育休の労使協定の有無を確認し、給付金の通算可否も含めて、エージェントや会社に早めに相談しておくと安心です。
薬剤師の転職と産休・育休|ベストなタイミング
産休・育休と転職をどう組み合わせるか、代表的なパターンを整理しました。
① 妊娠前に、産育休を見据えて転職する
最も計画的なのがこのパターン。妊娠の予定がある程度見えているなら、産育休制度が整い、取得実績の豊富な職場へ先に移っておくのが安心です。入社から妊娠・育休までに1年以上の期間を空ければ、労使協定や給付金要件のハードルもクリアしやすくなります。
② 育休明け・復帰後に転職する
今の職場で産育休を取得し、復帰してから働き方を見直して転職する方法です。給付金をしっかり受け取ったうえで、時短や勤務地など子育てと両立しやすい条件の職場へ移れるのがメリット。薬剤師は復帰後の求人も豊富なので、選択肢が広いのが強みです。
③ 復帰せず、育休後にそのまま転職する
育休後に元の職場へ戻らず転職するケースもあります。可能ではありますが、育休は「復職を前提とした制度」である点には配慮が必要。円満に進めるためにも、職場とのコミュニケーションは丁寧に行いましょう。
迷ったら、まずは「給付金をきちんと受け取れるか」を基準に考えると整理しやすいです。多くの場合、今の職場で産育休と給付金を確保してから、復帰後に条件を見直して動くのが、経済的にもキャリア的にも堅実です。
産休・育休を取りやすい職場の選び方
✅ 確認しておきたいポイント
- 産休・育休の取得実績・復帰率があるか
- 育休の労使協定(入社1年未満の扱い)はどうなっているか
- 復帰後の時短勤務・勤務地調整に対応しているか
- 女性薬剤師・子育て中のスタッフが実際に働いているか
一般的に、大手チェーンは制度が整い、産育休の取得実績も豊富な傾向があります。一方、個人薬局でも子育てに理解のある職場は多くあります。大事なのは規模そのものより「実際に取得・復帰している人がいるか」。求人情報や面接で具体的に確認しましょう。
「制度がある」と「実際に使えている」は別物です。制度はあっても取得実績がほとんどない職場もあります。面接で聞きづらい場合は、その職場の内情を知るエージェントに、取得・復帰の実態を確認してもらうのがおすすめです。
よくある質問
まとめ
薬剤師の産休・育休と転職のポイントを整理します。
- 産休は入社直後でも取得可。育休は労使協定で取れないことがある
- 育休給付金は67%→50%。育休中は社保免除+非課税で手取りの減りは小さい
- 2025年新設の出生後休業支援給付で、条件次第で手取り10割相当に
- 育休給付金には受給要件があり、転職タイミングで損をすることも
- 妊娠前に転職するなら、入社から1年以上空けると安心
産休・育休と転職は、タイミング次第で受けられる支援が変わります。制度を正しく理解し、早めに計画を立てることが、お金の面でもキャリアの面でも後悔しないコツ。不安なことは一人で抱えず、会社やエージェントに相談しながら進めていきましょう。
※本記事の情報は2026年6月時点のものです。産休・育休や給付金の制度・金額・要件は法改正等により変更されることがあります。具体的な受給可否や金額は、勤務先・健康保険組合・ハローワーク等にご確認ください。

