薬剤師の年代別転職ガイド|20代〜60代・ブランク・子育てまとめ

薬剤師の年代別転職ガイド|20代〜60代・ブランク・子育てまとめ

この記事を書いた人

くらげ|現役薬剤師。急性期病院・一般病院・調剤薬局で管理薬剤師を経験し、現在も調剤薬局に勤務しながら転職情報を発信しています。

薬剤師の転職で評価されるポイントは、年代やライフステージによって大きく変わります。20代は伸びしろ、30代は即戦力、40代・50代はマネジメントや調整力、子育て期は働き方の柔軟性。求められるものが違えば、選ぶべき職場も転職活動の進め方も変わります。

このページは、自分の年代・状況に合った記事にすぐたどり着くための入口です。まず厚生労働省の公的統計で薬剤師全体の年代構成を確認したうえで、年代別・ブランクや復職・子育てや性別・年収やライフプラン・定年後という切り口で記事を整理しました。

このページでわかること

  • 公的統計で見る薬剤師の年代構成と、職場ごとの平均年齢
  • 20代から60代まで、年代別の転職ガイド一覧
  • ブランク・復職に関する記事
  • 子育て・女性・男性の働き方に関する記事
  • 年収・ライフプランから逆算して考える記事
  • 定年後・シニア世代の働き方に関する記事
目次

数字で見る薬剤師の年代構成

まず、自分がどのあたりに位置しているかを把握しておくと、転職の判断がぶれにくくなります。厚生労働省「令和6年医師・歯科医師・薬剤師統計」(2025年12月23日公表)によると、令和6年12月31日現在の届出薬剤師数は329,045人、うち女性は203,979人で62.0パーセントを占めます。

年齢階級別にみた薬剤師数

年齢階級
薬剤師数
構成割合
29歳以下
38,742人
11.8パーセント
30歳から39歳
83,436人
25.4パーセント(最多)
40歳から49歳
74,118人
22.5パーセント
50歳から59歳
66,799人
20.3パーセント
60歳から69歳
45,964人
14.0パーセント
70歳以上
19,986人
6.1パーセント

出典:厚生労働省「令和6年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」(令和6年12月31日現在)。届出薬剤師全体の平均年齢は46.9歳です。

注目したいのは、40歳以上が全体の62.9パーセントを占めるという点です。「40代を過ぎると転職が難しい」と言われがちですが、母集団の6割以上は40代以上であり、その多くが現役で働いています。年齢そのものより、その年代で何を求められるかを理解しているかどうかが分かれ目になります。

職場によって年齢構成はまったく違う

同じ統計を施設の種別で見ると、平均年齢と最も多い年齢層が職場ごとに大きく異なることがわかります。年代に合った職場を選ぶうえで、これは重要な手がかりです。

施設の種別
平均年齢
最も多い年齢階級
病院
42.5歳
30歳から39歳
衛生行政機関または保健衛生施設
43.1歳
30歳から39歳
薬局
46.8歳
30歳から39歳
大学
48.6歳
40歳から49歳
医薬品関係企業
49.1歳
50歳から59歳
診療所
58.4歳
60歳から69歳
介護保険施設
59.7歳
60歳から69歳

出典:厚生労働省「令和6年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」表16。

病院は平均42.5歳と最も若く、診療所や介護保険施設は60歳から69歳が最多層です。「その年代の人が実際に多く働いている職場」を選ぶと、転職後に浮きにくく、定着しやすくなります。職場ごとの仕事内容や人数構成は、下のリンク先で7つの職場を横並びで比較しています。

くらげのひとこと

「もう何歳だから厳しいかも」と感じている方ほど、この年齢構成の表を見てみてください。薬剤師は40代以上が6割を超える職種です。年代を問わず働き口はありますが、年代ごとに刺さるアピールが違うだけだと私は考えています。20代なら伸びしろ、40代なら現場を回す力、というように、同じ経歴でも見せ方を変える必要があります。

年代に合う求人を、まとめて比べたい方へ

年代別の求人の出方は、転職エージェントによって差が出ます。まずは複数社を比べて、自分の年代の求人がどれだけあるかを確認してみてください。

薬剤師転職エージェントの比較を見る

【年代別】転職ガイド一覧(20代から60代)

まずは自分の年代の記事から、評価されるポイントと進め方を確認してください。下の早見表は、各記事の内容をもとに当サイトが年代ごとの論点を整理したものです。

年代
主に見られるポイント
つまずきやすい点
20代
伸びしろ・学ぶ姿勢・定着してくれそうか
短期離職の理由をどう説明するか
30代
即戦力性・応需科目の経験・後輩指導の実績
育児との両立と年収の両取りが難しい
40代
管理薬剤師の経験・在庫や人の管理・調整力
年収を維持したまま移れるかどうか
50代
現場を任せられるか・トラブル対応・地域連携
求人の母数が絞られ、条件の折り合いが必要
60代
勤務日数の柔軟さ・在宅や施設対応の経験
再雇用と転職のどちらが得か判断しにくい

※この早見表は当サイトが各記事の内容をもとに整理したもので、公的な基準ではありません。実際の評価は職場によって異なります。

くらげのひとこと

年代の記事を1本読んだら、次は「転職の流れ」を確認しておくと動き出しが早くなります。年代によって在職中の調整のしやすさが変わるため、逆算してスケジュールを組むのが結局いちばん近道です。

▶ あわせて読みたい

薬剤師の転職の流れと期間の目安

【ブランク・復職】離職期間がある方向けの記事

出産・育児・介護・体調不良・異業種への転身など、離職期間が生じる理由はさまざまです。ブランクの長さそのものより、その期間をどう説明し、復職に向けて何を準備したかのほうが見られます。

くらげのひとこと

復職の面接で効くのは、「ブランク中に何もしていなかったわけではない」と示せる材料です。研修受講の記録、薬事情報の勉強、処方箋の読み直し。小さくても構いません。空白を埋める言葉ではなく、行動の記録を用意しておくと、話の説得力がまったく変わります。

【子育て・両立・性別】働き方に関する記事

薬剤師は女性が62.0パーセントを占める職種で、薬局・医療施設に従事する薬剤師に限ると女性は65.1パーセント、50歳から59歳の層では70.4パーセントに達します(厚生労働省「令和6年医師・歯科医師・薬剤師統計」)。子育てや介護と両立しながら長く働ける職場を選べるかどうかが、キャリア全体を左右します。

育児休業の取得状況(全産業)

厚生労働省「令和7年度雇用均等基本調査」(令和8年7月31日公表)によると、育児休業取得者の割合は女性88.3パーセント、男性50.9パーセントで、男性の取得率は調査開始以来はじめて50パーセントを上回りました(令和6年度は女性86.6パーセント、男性40.5パーセント)。

また、管理職等に占める女性の割合は部長相当職9.2パーセント、課長相当職13.2パーセント、係長相当職20.9パーセントとなっています。求人票で制度の有無を見るだけでなく、その職場で実際に取得した人がいるかを面接や職場見学で確認してください。

くらげのひとこと

両立のしやすさは、制度の有無ではなく直近3年で実際に使った人がいるかで判断してください。「育休の実績はありますか」ではなく「直近で育休を取られた方は何人いますか、復帰後はどんな勤務ですか」と聞くと、実態がはっきり見えます。

【年収・ライフプラン】お金の時間軸から考える記事

年代の悩みは、多くの場合お金の悩みと結びついています。厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」をもとに算出すると、一般労働者として働く薬剤師の平均年収は566万7,900円です(きまって支給する現金給与額の12か月分に、年間賞与その他特別給与額を加えて算出)。

ただしこれは全年代の平均であり、20代と50代では水準がまったく違います。今の年収が高いか低いかは、全体平均ではなく同年代の相場と比べて判断してください。

くらげのひとこと

年収は年代だけでなく地域でも大きく変わります。同じ経験年数でも、都市部と地方では提示額に差が出ることがあります。年代別の相場と地域別の相場、両方を見てから判断してください。

【定年後・シニア】60代以降の働き方

前掲の統計のとおり、60歳から69歳の薬剤師は45,964人(14.0パーセント)、70歳以上も19,986人(6.1パーセント)が届出をしています。診療所や介護保険施設では60歳から69歳が最も多い年齢層です。60代以降も働き続ける選択肢は、実際に広く存在します。

制度面で押さえておきたい3点

1つ目。高年齢者雇用安定法により、事業主には65歳までの雇用確保措置(定年制の廃止・定年の引上げ・継続雇用制度の導入のいずれか)が義務づけられています。厚生労働省「令和7年高年齢者雇用状況等報告」(令和7年12月19日公表)によると、実施済みの企業は99.9パーセントです。

2つ目。継続雇用の対象者を限定できる経過措置は令和7年3月31日で終了し、令和7年度からは希望者全員の65歳までの雇用確保が全面的に義務づけられています。以前のように基準で選別されることは、原則としてなくなりました。

3つ目。70歳までの就業確保措置は努力義務にとどまり、実施済みの企業は34.8パーセントです。定年年齢の内訳は60歳が62.2パーセント、65歳が27.2パーセント、定年制の廃止が3.9パーセント。65歳より先を見据えるなら、応募先の定年年齢と70歳までの制度の有無を必ず確認してください。

くらげのひとこと

60代の転職相談で多いのが、「今の職場で再雇用されるほうが安心なのでは」という迷いです。判断材料は、再雇用後の勤務日数・時給または月額・担当業務の3点を、書面で出してもらえるかどうか。数字が出てはじめて、外の求人と比べられるようになります。

体験談で読む年代別のリアル

統計だけでは見えない、実際の判断の過程をまとめた記事です。

状況別・まず読むべき記事の選び方

どこから読めばよいか迷ったときの目安です。

今の状況
まず読む記事
転職するか迷っている段階
自分の年代の記事 → ライフプラン設計
職場のタイプから決めたい
薬剤師の転職先一覧で7つの職場を比較
年収が適正か知りたい
育児や介護と両立したい
離職期間があり復職したい
動き方の全体像を知りたい

よくある質問

薬剤師は何歳まで転職できますか▼

法律上の年齢制限はありません。厚生労働省「令和6年医師・歯科医師・薬剤師統計」では、60歳から69歳の届出薬剤師が45,964人、70歳以上も19,986人います。ただし年代によって評価されるポイントは変わるため、各年代別の記事で具体的な進め方を確認してください。なお、労働施策総合推進法第9条は、事業主に対し、労働者の募集および採用について年齢にかかわりなく均等な機会を与えるよう定めています。年齢制限を設けられるのは厚生労働省令が定める例外にあたる場合に限られます。

薬剤師で最も多い年代はどこですか▼

30歳から39歳が83,436人(25.4パーセント)で最も多く、次いで40歳から49歳が74,118人(22.5パーセント)です。届出薬剤師全体の平均年齢は46.9歳で、40歳以上が全体の62.9パーセントを占めます(厚生労働省「令和6年医師・歯科医師・薬剤師統計」、令和6年12月31日現在)。

若い職場と落ち着いた職場、どちらを選べばよいですか▼

統計上、平均年齢は病院42.5歳、薬局46.8歳、診療所58.4歳、介護保険施設59.7歳と職場ごとに差があります。自分の年代が多く働いている職場を選ぶと馴染みやすい一方、あえて年齢層の異なる職場を選べば任される役割が早く広がることもあります。どちらが正解というものではないため、職場見学で実際の年代構成を確認するのが確実です。

ブランクがあると転職は不利になりますか▼

ブランクの長さそのものより、離職の理由と復職に向けた準備状況が見られる傾向があります。研修制度が整った職場を選ぶ、履歴書で期間の理由を正直に説明する、ブランク中の学習記録を用意するといった対策で、印象は大きく変わります。詳しくはブランク・復職に関する記事をご覧ください。

60歳を過ぎたら再雇用しか選べませんか▼

再雇用は選択肢の一つにすぎません。厚生労働省「令和7年高年齢者雇用状況等報告」によると、65歳までの雇用確保措置を実施済みの企業は99.9パーセントで、定年を65歳とする企業も27.2パーセント、定年制を廃止した企業も3.9パーセントあります。70歳までの就業確保措置を実施している企業は34.8パーセントです。再雇用後の条件を書面で確認したうえで、外部の求人と比較してから決めてください。

育休を取りやすい職場かどうかは、どう見分けますか▼

制度の有無ではなく取得実績で判断してください。全産業の育児休業取得率は女性88.3パーセント、男性50.9パーセントです(厚生労働省「令和7年度雇用均等基本調査」)。この数字を基準に、「直近で育休を取得された方は何人いますか」「復帰後はどのような勤務形態ですか」と人数で質問すると、実態が見えます。

まとめ

  • 届出薬剤師329,045人のうち、最多層は30歳から39歳(25.4パーセント)、40歳以上が62.9パーセント。年齢だけで諦める必要はない
  • 平均年齢は職場ごとに差があり、病院42.5歳・薬局46.8歳・診療所58.4歳・介護保険施設59.7歳。年代に合う職場を選ぶと定着しやすい
  • 年収は全体平均566万7,900円ではなく同年代の相場と比べる
  • 両立のしやすさは制度の有無ではなく直近の取得実績を人数で確認する
  • 65歳までの雇用確保措置は99.9パーセントの企業が実施済み。65歳より先を見据えるなら定年年齢と70歳までの制度を確認する

年代やライフステージによって、転職で重視すべきポイントは変わります。まずは自分の状況に近い記事から読み進めてください。職場のタイプそのものを迷っている段階であれば、薬剤師の転職先一覧で7つの職場を比べるところから始めるのがおすすめです。

本ページで参照した主な出典

  • 厚生労働省「令和6年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」(2025年12月23日公表、令和6年12月31日現在)
  • 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(一般労働者・職種別)
  • 厚生労働省「令和7年度雇用均等基本調査」(令和8年7月31日公表)
  • 厚生労働省「令和7年高年齢者雇用状況等報告」集計結果(令和7年12月19日公表)

※本ページの情報は2026年9月時点のものです。統計・制度は更新や改正により内容が変わる場合があります。年代別の早見表は当サイトが各記事の内容をもとに整理したもので、公的な基準ではありません。平均年収は「きまって支給する現金給与額」の12か月分に「年間賞与その他特別給与額」を加えて算出したもので、実際の支給額とは異なります。各記事の詳細情報および時点は、リンク先の本文をご確認ください。

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